挨拶の言葉

平成28年1月4日

伊櫻誠事務所長からの新年のご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。2015年3月にアラスカに着任して以来、私は当地での多くの人々との出会いの機会を楽しんでいます。そして、アラスカと日本の人々とのより良い関係を築くために私どもをサポートしてくださる皆様には大変感謝しております。

 2015年は終戦70周年の年であり、また日本と米国の新しい関係が始まった年でした。4月には安倍晋三内閣総理大臣が日本国総理大臣として初めて、米国連邦機会上下両院合同会議において演説をしました。また10月にはTTP(環太平洋パートナーシップ)が合意に達しました。2016年も明け、日米関係は今後も益々発展していくことと信じております。

 2015年度はアラスカと日本の関係においても意味のある年となりました。アラスカは米国内で東アジアに一番近い州として、日本との間で経済や文化の面において豊かな結びつきを遂げてきた歴史があります。日本はアラスカにとって最も価値のある国際貿易パートナーであり続けるでしょう。9月にはアラスカ州知事のビル・ウォーカー氏が、東京において第4回液化天然ガス(LNG)関係会議に出席し、アラスカのガスラインとLNGプロジェクトに関する演説を行いました。ウォーカー知事と同行スタッフはアラスカからのLNGの輸出における利点を日本の会社や地方自治体と議論しました。LNGプロジェクトはアラスカと日本の経済発展に寄与する可能性を秘めています。

 また2015年は、日本とアラスカは地方レベルでお互いに活発に交流し続けてきました。7月には下呂市長及び市議会が30年来の姉妹都市であるケチカン市を訪問しました。スワード市と姉妹都市である帯広市との異文化を直に体験できる学生交流プログラムは43年目に入りました。パーマー市とサロマ町は35年目の姉妹都市関係を迎えました。パーマー市はまた、7月にサロマ町からの訪問団の来訪を歓迎しました。私どもはアラスカと日本の新旧の姉妹都市関係が今後も発展していくよう、手助けをして参ります。

 今年は日本が伊勢G7サミットのホスト国となります。米国のバラク・オバマ大統領を含む世界主要国のリーダーが参加する予定です。また今年は2011年に起こった東日本大震災から5年目の年となります。多くのアラスカの人々が、日本の復興の支援に活動的に関わり続けています。東北地方で起こった天災は惨事ではありましたが、アラスカと日本の人々が強く友好関係を強化する機会となりました。

 今年は日本の参院選、米国の大統領選と、日米において重要な選挙が行われる年であります。2016年は両国の政治において重要な変化のある多忙な年となるでしょう。

 日本とアラスカは、地方又は国家レベルのいづれにおいても素晴らしい関係にあります。日本とアラスカの関係をより強固なものとするために、今後とも皆様のご協力を期待しております。

最後に、2016年が皆様にとって豊かな一年となりますように心からお祈り申し上げます。
 
在アンカレジ領事事務所長 伊櫻 誠
2016年1月