日本語教育

令和6年3月22日

日本語イマージョンプログラム

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そもそも“イマージョン”とは?
イマージョンとは英語の『immerse(浸す)』が語源で、目標とする言語の言葉だけを習うのではなく「その言語に浸りきって習得する」という意味です。イマージョン教育には、すべての教科を外国語で行う「完全イマージョン」(total immersion)と、教科を絞って外国語で行う「部分イマージョン」(partial immersion)の2通りがあります。

日本語イマージョンプログラムでは・・・
日本語で他教科や文化を勉強しながら、言葉を学びます。



アンカレジにおける“イマージョンプログラム”
アンカレジ学校区には、小学校に併設された幼稚園から高校までの13年間一貫の日本語イマージョンプログラムがあります。サンドレイク小学校(幼稚園併設)・ミアーズ中学校・ダイモンド高校において、およそ420名の生徒が日本語を学んでいます。このプログラムは全米で一番古い日本語プログラムで、小学校から高校までの一貫プログラムはアンカレジ学校区のほかに、ポートランド学校区(オレゴン州)とユージーン学校区(オレゴン州)等でも行われています。
日本語イマージョンプログラムは“友の会”( http://www.tomonokai.org/)という非営利の保護者団体にも支援されており、学校内での勉強・行事のほかに、交換留学や学校外での活動においても様々な支援を受けています。


 サンドレイク小学校(幼稚園~6年生)
1989年に始まった日本語イマージョンプログラム。抽選を通して入ることができ、現在、学校全体の生徒数の約半数(260人程度)がイマージョンプログラムで学んでいます。サンドレイク小学校では「部分イマージョン」の形式を採用しており、現在7人の教員と日本からのインターンアシスタント、アメリカ人教員が指導にあたっています。
偶数年度には、5・6年生を対象に、アンカレジ市の姉妹都市である千歳市の千歳小学校との間で交換留学を行っています。生徒は千歳小学校やホームステイ先でお互いの文化や言語を共有し、交友を深めます。


ミアーズ中学校(7~8年生)
ミアーズ中学校のイマージョンプログラムでは、日本語と社会科の2クラスで学習しており、現在2人の日本人教員が指導にあたっています。
希望する学生は、奇数年に度実施されるアンカレジ学校区主催の日本訪問に参加することができます。千歳市訪問や東京都内観光は、日本語を実践的に使用できるチャンスとなります。


ダイモンド高校(9~12年生)
2001年5月に、日本語イマージョンプログラムを終了した最初の生徒が卒業しました。以来、毎年およそ30名前後の生徒が日本語イマージョンプログラムを卒業しています。
日本語イマージョンクラスの「APクラス」では、大学レベルの授業を提供しています。また、「オーナーズクラス」には、“アダプタスチューデントプログラム“というアンカレジ在住の日本人と日本語のみで交流をするというプログラムが含まれています。一緒に料理を作ったり、買い物に行ったり、ゲームを楽しんだりと、アラスカにいながらも学校外で日本語を使用し、コミュニケーションを図ることのできる貴重な学びの場となります。

日本語補習校

アンカレッジ日本人補習学校は、1973年に創立された文部科学省公認の補習授業校です。生徒は平日は現地の学校に通いながら、週一回毎週土曜日に文部科学省学習指導要領に沿い、国語と算数の基礎的・基本的知識・技能、および日本の学校文化を、日本語によって学習しています。小学生は国語と算数、中学生は国語又は数学(選択式)を日本の義務教育の教科書を使用して学んでいます。

小学部は1年生から6年生、中学部は1年生から3年生で、現在小中学生合わせて13人が在籍しています。(2023年4月現在)

図書室には、800冊を超える蔵書があり、生徒・教員・保護者を対象に貸し出ししています。また、日本の学校で催される代表的な競技(玉入れ・綱引き・借り物競争)などを取り入れた日本式の運動会や、学習発表会、お楽しみ会、書初めなどの各種行事も行われています。



アンカレッジ日本人補習学校 http://anchoragejs.wixsite.com/hoshuko